不妊症の原因には多くの種類があります


不妊症にはさまざまな原因でなることがあり、また複数の要因によって起きることもあります。不妊症の検査をしても原因がわからないこともあり、人によっては原因を特定したり治療したりすることに難航する可能性もあるでしょう。

治療方法にもいくつかの種類があるため、それぞれのメリットやデメリットをよく知っておいた方が計画的に治療を進めることができるはずです。

不妊症の原因はさまざまです

一般的に、1年以上避妊なしで性交渉を行っているにも関わらず、妊娠できない場合に不妊症と判断されます。不妊症は妊娠できないという症状そのものを指すため、何か特定の原因があって起こり得る病気というわけではありません。

そのため不妊症となった場合はまず原因を調べるために検査を行います。

不妊症の主な原因としては女性側の場合、排卵の過程で異常が見られる排卵因子や、卵管が塞がったり狭くなったりなどする卵管因子、子宮筋腫や子宮内膜に異常がある子宮因子などがあります。

また男性側の場合は精子が正常に作られず数が足りなかったり、精子の運動能力が弱かったりする無精子症や乏精子症、あるいはうまく勃起できない性機能障害などが見られます。これらに関しては検査することで判明します。

しかしさらにその障害がなぜ起こっているのかという段階になると、持病・ストレス・不規則な生活習慣などが関わってくることもあるため、明らかにならないことがあります。

原因不明の場合は根気強く自分の生活習慣などを見直していく努力も必要です。

治療にもいくつかの種類があります


不妊症となった場合、その治療は段階を追っていくつかの方法が採られます。まず基礎となる最初の治療がタイミング法です。これは検査で排卵日を予測し、その排卵日に合わせて性交渉を行うことで妊娠確率を高めるというものです。

医師の判断のもと行うために、自分で基礎体温をつけて排卵日を調べるよりも正確に排卵日を予測することができます。

もしタイミング法でうまく行かない場合は、次の段階である人工授精へと進みます。これは精子を洗浄、濃縮した上で女性の子宮内に注入するものです。

精子の数が少なかったり、勃起しなかったりなど男性側に問題がある場合や、子宮頸管の粘液分泌が少ないなどの場合にも人工授精が行われます。

さらにそれでも妊娠できない場合は、最後の段階である体外受精へと進みます。

体外受精は卵子と精子を体外で受精させてから子宮内に戻す方法で、複数の精子を振りかけることでできるだけ自然妊娠に近づけるよう工夫がされています。

しかしこの方法でもうまく行かない場合は、卵子と精子を選別して1対1で人工的に受精させる顕微授精が行われることもあります。

いずれにしろどの治療法をとったとしても1回で必ず妊娠できるわけではありません。たとえば不妊症の人が人工授精した場合の妊娠確率は5~10%と言われています。

数をこなすことや、治療をステップアップさせることで妊娠に繋げていく必要があるのです。

治療方針は病院によって違います

一般的に、不妊症の治療はステップアップ方式がとられます。タイミング法から始まり、何度か繰り返しても妊娠できない場合は、人工授精・体外受精・顕微授精と治療がステップアップしていくのです。

しかし病院によっては必ずしもこの方法に則るわけではありません。たとえば年齢が高い場合は、通常より早く体外受精に切り替えることもあります。

また逆に金銭的負担を考えて、1回の費用に20~60万円かかるといわれる体外受精を繰り返すよりも、2万円程度で済む人工授精を続けるよう勧める医師もいます。

また体外受精の場合は誰でも受けられるというわけではなく、他の方法では妊娠が難しいと判断された場合にのみ受けられます。

このように治療の進め方は病院や医師によって異なり、さらに治療によって制約がある場合もあります。

また病院によっては漢方やサプリメントなどを積極的に取り入れているケースや、痛みをできるだけ抑えるように工夫しているケースなど、独自の配慮も見られます。

そのため不妊治療を受ける病院は信頼でき、かつ自分に合った治療をしてくれるところを選ぶことが大切です。

(まとめ)不妊症には種類があるの?

1.不妊症の原因には多くの種類があります

不妊症にはさまざまな原因があり、中には検査をしてもわからないことさえあります。

治療法にもいくつかの方法があるため、それぞれの特徴をよく知っておいた方が治療に役立つでしょう。

2.不妊症の原因はさまざまです

1年、妊娠したくてもできない状態の場合に不妊症が疑われます。不妊症の原因としては排卵因子や卵管因子の他にも、子宮因子や男性因子などさまざまです。

さらにその原因になってくるとわからないこともよくあるため、自分の生活習慣の見直し等も大切になります。

3.治療にもいくつかの種類があります

不妊症の治療には、タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精と段階を追った治療が用意されています。

それぞれ、行えば必ず妊娠できるというわけではないため、回数を重ねたりステップアップしていったりする必要があります。

4.治療方針は病院によって違います

治療は基本的にステップアップ式です。一番確率が高い治療や、高度な最先端治療を誰もが最初から受けられるわけではありません。

医師や病院によっても治療の進め方に違いがあるため、自分に合った病院選びをしていきましょう。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師